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固体酸化物形燃料電池(SOFC)とマイクロガスタービン(MGT)の複合発電システム
九州大学から250キロワット級の産業用実証機を受注

2014年12月4日発行 第34号

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)とマイクロガスタービン(MGT)を組み合わせた加圧型ハイブリッドシステム(複合発電システム)を、九州大学から受注しました。セルスタックの充填密度向上などにより大幅なコンパクト化を実現する、出力250キロワット級のシステムです。同大学では、産業用の燃料電池システム実証機として、2015年春に実証運転を開始する予定です。

 SOFCは、900℃の高温で作動するセラミックス製の燃料電池です。この加圧型ハイブリッドシステムは、燃料の都市ガスを改質して取り出す水素および一酸化炭素と空気中の酸素を反応させて、直接電力を発生させた後、残燃料をMGTによる発電に使うもので、省エネ・高効率を実現します。MGTの圧縮機で昇圧した空気をSOFCに供給して酸化剤として利用した後、高温排気をMGTに送り、その熱および圧力を残燃料とともに発電に利用。加圧により電圧が大きく増大する加圧型SOFCの特性を、発電効率向上につなげます。

 九州大学に納入する実証機は、2013年から東京ガス株式会社 千住テクノステーションで実証しているものに続き2台目となるもので、円筒セルスタックを細径・長尺化するとともに充填密度を高めることで、設置面積を40パーセント強小さくします。本実証機には、独立行政法人 新エネルギー・産業総合開発機構(NEDO)との共同研究業務を通じて得られた成果を活用しています。

 実証機は九州大学の伊都キャンパス(福岡市西区)に設置され、SOFCの本格普及につなげる産学連携の推進を目的に設立された「次世代燃料電池産学連携研究センター(NEXT-FC)」における、グリーンアジア国際戦略総合特区「スマート燃料電池社会実証」での実証研究や、関連するSOFCの性能・耐久性・信頼性の向上のための基盤研究に活用されます。

 ハイブリッドシステムについては、MGTを販売する株式会社トヨタタービンアンドシステム(愛知県豊田市)を子会社に持つトヨタ自動車株式会社と共同開発を進めています。

 今回の受注を弾みとして、本年6月に業務提携した日本特殊陶業株式会社とセルスタックの量産化に向けて検討を進め、業務用・産業用ハイブリッドシステム市場の開拓を加速していきます。

従来機のもの(上)に比べ細径・長尺化された円筒セルスタック
250キロワット級燃料電池システム実証機の外観イメージ
セルスタックカートリッジ

以上