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WORK
PROJECT STORY 将来のシステム転換を事前に織り込んだ高難度の大規模GTCCプラント建設工事

NV Nuon Energy

オランダNUONプロジェクト

オランダNUONプロジェクトは3機のガスタービンコンバインドサイクル発電プラント(GTCC)を建設するプロジェクトであり、2007年12月の受注以来、世界各国から集まった数千人が約5年半にわたって従事した大規模工事だった。経済性の向上と低炭素化を目指し、将来の石炭ガス複合発電プラント(IGCC)への転換を織り込んだ仕様となっている。土建工事込みの一括請負フルターンキー工事であり、複雑な契約、厳格なオランダの法律や規格、将来のIGCC化を見越した設計、厳冬期の凍結対策などきわめて難易度の高い工事だった。次々に発生する問題を、社内の力を結集して粘り強く解決し、2013年に運用を開始。技術力、組織力、総合力の高さをあらためて世界に向けて証明した。プロジェクトに関わった営業、設計、建設部門の3人が果たした役割や活動、プロジェクトを通して得られたものを熱く語った。

  • 海外営業
  • 機器設計
  • プラント建設

お客様への窓口として粘り強く交渉や説明を重ね、プロジェクトの円滑な進行に貢献

山下 泰治…海外営業としてアイルランド、オランダ、中南米などのプロジェクトに関わる。 [営業戦略本部 高砂営業部 輸出第一グループ 主任2003年入社 国際文化学部卒業]

お客様の要望や規制が厳しく難易度の高いプロジェクト。営業の幅広いサポートが成功への鍵になる。

建設予定地造成時の写真。プロジェクトは何もない更地からはじまった。さらに、営業の仕事はこのような現場作業がはじまる何か月前からスタートしている。

私は高砂工場所属の営業として海外プロジェクトを担当しています。本社の営業が受注したプロジェクトを、該当製品を製作している工場側の営業として引き受け、お客様との窓口として社内のさまざまな部署と調整しながらプロジェクトの円滑な進行をサポートする仕事です。具体的には、契約の管理、法務、通関、税金、保険など、製品の引き渡しまでに必要な幅広い業務を担当します。
オランダNUONプロジェクト受注の知らせは、別案件で行っていたアイルランドの発電所建設現場でアドミニストレーションマネージャー(以下アドミ)※ 業務を行っていたときに聞きました。お客様の要望や規制などが他の欧州国より特に厳しく、非常に難易度が高いプロジェクトだということを知っていたので、自分がそのプロジェクトを担当することを聞いたときは、プレッシャーを感じたと同時に、同じEU加盟国であるアイルランドでのアドミ経験を活かせると考えました。

日本とは文化が異なる徹底した契約社会の中で、お客様との交渉や説明にあたった日々。

(上)ガスタービンのオンベース作業。重量数百トンのガスタービンを吊り上げ、ミリ単位の精度で設置する。
(下)オンベース作業前の式典をオランダ人の神主に依頼して実施。こういった細かな準備もアドミ及び海外営業の仕事。

現地での建設工事が始まるまでは、毎日のようにメールで数十通届くお客様の要望に回答するとともに、通関、税金、保険などを含めた工事の枠組みづくりを行いました。また、商務条件の交渉・調整もやっていましたが、ヨーロッパの国々は徹底した契約社会であり、日本のように「暗黙の承知」や「お互いの融通をきかせる」やり方は全く通用しません。特にこの工事は土建工事込みの一括請負フルターンキー工事※ であり、供給範囲が非常に幅広く、お客様から多数の要望がありました。そのようなお客様の要望が契約内のものかどうかを見極めることが大切で、契約外の費用が生じる場合は、その追加費用について契約範囲内かどうかをお客様と交渉する必要があるのです。また、現地工事会社との契約も把握した上でお客様と交渉しなければならないため、通常の案件より3倍は契約書類が分厚い上に、それらほとんどを一から勉強していたので、契約管理の仕事が本当に大変だったのを覚えています。
工事が始まってからは、オランダにいる現地アドミを高砂から支援しました。高砂工場で製造している製品のことだけでなく、契約や通関の問題点など、日々出てくる課題を片付けていきます。
2013年4月にはオランダの現地に飛び、約3か月間、お客様への引き渡しに向け準備作業を行いました。仕事の内容としては、お客様に対して発電所内の一つひとつの工事が完了していること(根拠)を契約内容に沿って説明し、納得していただきサインをもらう作業です。こちらが「完了しています」と説明しても、お客様からは「この点が残っているので完了していない」と跳ね返されることもたびたびありました。どうすれば「当社は契約通りに工事を完了した」ということを証明し、お客様に納得していただけるかをしっかりと考え、機械や建設部門などの関連部門と協力しながら資料を用意し、一つひとつ承認をもらっていきました。

プロジェクトのはじめから引き渡しまで、すべてをサポートする営業だからこその達成感がある。

お客様にすべての工事が完了していることを納得していただくと、契約通りに工事が完了し、すぐに運転できる状態で引渡されたという証として、最後に発電所全体の受取証明書を渡されます。この証明書を手にする瞬間が、この仕事の最高の醍醐味です。
特にNUONプロジェクトは規模が大きく難易度が非常に高かったため、社内でも多くの注目も集めており、日々大変な重圧を感じていました。引き渡しが完了したときは、それまでのプレッシャーから完全に解放されると同時に、自分の努力が報われる瞬間だったので言葉にできないほどの達成感がありました。引き渡し後に、現地の社員と打ち上げをし、お客様主催のパーティーで、工事に関わったみんなで喜びを分かち合ったことも、忘れられない大切な思い出です。
NUONプロジェクトでは、お客様に説明し納得していただくためには何をするべきなのか、そのことをすごく考えさせられました。契約書をベースとしたロジカルな説明に加え、説得力のある資料も大切です。また、さまざまな関連部門と協力して多くの人々を巻き込むことで、プロジェクトを成功に導くことができたと思います。ここで得られた経験とスキルを、これから関わる海外向けプロジェクトにも活かしていきたいです。

アドミニストレーションマネージャー

事務系の社員として建設現場に入り、お客さまとの折衝、法務、税務、経理、購買、資材、現地通関、雇用など幅広い業務を行うことで、工事の円滑な進行に貢献する。通称アドミ。

フルターンキー工事

設計、調達、建設、試運転と発電所を引き渡すまでのすべてを請け負う工事の形式。発注者がキーを回すだけですぐに稼働できる状態にするまでを担当するためこう呼ばれる。

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