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オランダで天然ガス焚きGTCC発電所の水素焚き転換プロジェクトに参画
年間130万トンのCO2排出削減に向けてFS(実現可能性調査)を実施

◆ 出力132万kW級(3系列合計)のヌオン・マグナム発電所(フローニンゲン州)が対象
◆ 2023年までに3系列のうち1系列を100%水素専焼へと切り替え

2018年3月8日発行 第201号

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、オランダのエネルギー企業であるヌオン社(N.V. Nuon)が運営する出力132万kW級の天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所を水素焚きに転換するプロジェクトに参画、初期フィージビリティスタディー(FS:実現可能性調査)を実施し、水素燃焼への転換が可能であることを確認しました。同プロジェクトは、当社が納入したM701F形ガスタービンを中核とする発電設備3系列のうち1系列を2023年までに100%水素専焼の発電所へと切り替えるもので、当社は引き続きガスタービン技術領域でのFSを担当し、具体的な改造範囲の計画等、同プロジェクトの実現に向けて協力していきます。

 水素専焼への転換を計画するのは、オランダ最北部のフローニンゲン(Groningen)州に位置するヌオン・マグナム(Nuon Magnum)発電所で、2013年に商業運転を開始しました。44万kWのGTCC発電設備1系列につき年間約130万トンのCO2を排出しており、転換によりそのほとんどを削減することができます。

 この水素焚き転換プロジェクトには、ヌオン社の親会社でスウェーデン国営の総合エネルギー会社であるバッテンフォール社(Vattenfall AB)、ノルウェーの石油・ガス会社であるスタトイル社(Statoil ASA)、ならびにオランダのガス会社であるガスニー社(N.V. Nederlandse Gasunie)が参画。スタトイル社は、天然ガスの改質技術により水素を製造し、取り出したCO2は回収・貯留(CCS: Carbon dioxide Capture and Storage)設備を利用することで、カーボンフリーな水素の供給を計画。ガスニー社は製造された水素の発電所までの輸送・貯蔵インフラ計画を担います。ヌオン社とバッテンフォール社は発電所設備の運営を手掛け、当社は発電所の水素焚き転換に向けた技術検討の対応をしていきます。

 バッテンフォール社幹部(Director at Business Unit Heat NetherlandsのAlexander van Ofwegen氏)は次のように語っています。「パリ協定で掲げるCO2削減目標の達成には、オランダ電力セクターでのCO2排出量を2030年時点で1990年比55~75%削減することが必要です。天然ガスからカーボンフリーな水素への燃料転換は、当該目標の達成に大きく貢献すると考えています。ヌオン・マグナム発電所の建設時から技術的に重要な役割を担うMHPSの本プロジェクトへの参画が、当該発電所の新たな挑戦の実現に大きく寄与することを確信しています。」

 MHPSは、今回のプロジェクト参画を弾みとして、火力発電事業者の水素利活用に向けた需要を喚起していきます。また、三菱重工グループは、カーボンフリーな水素供給のために欠かせないCCS技術を有しており、これらの製品、技術と密接に連係しながら、水素の供給・輸送・貯蔵に関する国際的な水素サプライチェーン構築を牽引し、水素社会の実現に貢献していきます。

以上